カメラの「シャッター優先モード」での(シャッタースピードを使った)写真撮影

前回の「絞り」に関する記事に続いて、今回はシャッタースピードに関する内容をまとめます。
絞りとシャッタースピードは相互に関係し合う場面もあるのですが、ひとまずはシャッタースピードを使った場合の特徴などについて触れてみます。

カメラのシャッタースピードは、光を取り込む時間を調整する機能

シャッタースピードとは、カメラ内のシャッターが開放されてから閉じるまでの時間のことを指します。
シャッター優先モードは、このシャッタースピードを任意に設定できるモードです(「絞り(F値)」はカメラが自動で設定します)。
一般に、シャッタースピードは長くなるほど、光を多く取り込み、写真全体が明るくなります。 逆にシャッタースピードが短いと写真は暗い仕上がりとなります。

マニュアルモードにすると、シャッタースピードも絞りも任意に決めることができるので、絞りを「f5」、ISO感度を「3200」で一定にして、シャッタースピードを変化させると下の写真のような違いが出てきます。

シャッタースピードは左から「1/60秒」「1/250秒」「1/500秒」「1/1000秒」で撮影しています。
より右の写真のほうが、シャッタースピードが短く、取り込む光の量が少ないため、暗い写真になっていることがわかります。

シャッタースピードを使った撮影

シャッターが開いている間、カメラは光の情報を集め続けるため、被写体が動いている場合は、その動きも写真に反映されます。

光の軌跡を映し出した写真

フリーの写真素材サイトから頂いてきた写真ですが、下の写真のように、シャッタースピードを長くすると、星の動きやテールランプの光跡を印象的に撮る事ができます。

水の流れの特徴を捉えて撮影

蛇口から出る水の流れをシャッタースピードを変えて撮ってみました。
下の左の写真はシャッタースピードが「2秒」、右の写真は「1/500秒」で撮影しています。


※比較しやすいように、明るさは調整しました。

左の写真は、水が滴り落ちる、その一瞬を切り抜いてきたように写っていますが、右の写真は、糸をひくように水が流れている様子がう写し出されています。

シャッタースピードを変えるだけで、同じものであっても、違った印象の写真に仕上がることがわかると思います。

シャッタースピードとピンぼけ

先程の写真のように、表現の一つとしてシャッタースピードを長くする場合もありますが、被写体が子供や動物など、動きの素早いものを撮る場合、シャッタースピードが長いと残像が写り込んでしまい、ブレた写真に仕上がる場合もあります。シャッタースピードを短くし、さらに暗くなる場合はISO感度を調整するなど、設定の調整が必要になります。

また、夜景など暗い場所での撮影など、シャッター速度を長くする場合は、被写体に動きがない場合でも、カメラ自体が動いてしまうとブレが出てしまいます。

ブレ防止のため、三脚の仕様やISO感度の調整などが必要になります(ISO感度については別でまとめたいと思います)。

シャッタースピードの特徴

最後に、絞りの特徴を表にまとめておきます。

短い シャッタースピード 長い
少ない 光の量 多い
ブレにくい ブレ ブレやすい
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